ユリディケの歌

 やがて闇が天をおお
 氷が地を閉ざすとも
 暗黒の長き冬は
 始まりのまえのしゅうえん
 
 死の吹雪の彼方から
 生の息吹いぶきはめぐりくる
 早春のヴェールをまとい
 女神リーヴが地に降りたつ
 
 あらたなる祝福に
 大地はながい眠りから
 大いなる栄光に
 歓びの賛歌をうた
 
 雪解けの水は調しら
 若草は野にえたち
 時満ちて戻りしもの
 天使ユリディケが矢を放つ
 
 青く輝く生命いのちの矢は
 失われし光を降りそそぐ
 偽りの永遠は無にかえ
 真実の永遠がよみがえ